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新築住宅を建てたい

3.耐震等級よりも構造バランスが大事

南海地震への恐れから、耐震等級を気にされると思います。
耐震等級は最高レベルの3よりも、2で止めておく方がよいというのが私の考えです。

建物は簡略に考えると、サイコロのような六面体になっています。足元に基礎があり、四方に柱が建ち、その間を梁が結びます。四面に耐力壁が配置され、そして二階床と屋根があります。

これが、木造住宅の建築構造の全てです。
そして、柱梁の接合部、耐力壁(垂直方向)、2階床・屋根構面(水平方向)のバランスで全てが決まります。

耐震等級を上げるためには、耐力壁をより強いものとし、数多く配置しないといけません。そうすると、二階床・屋根構面も強い材料でつくり、垂直方向の力に負けないようにします。こうなると接合部は木材の力では耐えることが出来ず、金物の耐力で全てをみることとなります。接合部が座屈すると、修理することは難しくなります。

ここに罠があります。
まず、屋根構面の耐力を上げるためには、構造用合板等を用いると耐力が上がるように設計値が設けられています。しかし、構造用合板は耐水性であっても、雨漏れや結露にとても弱く、将来的に耐力が低減する恐れが高い材料です。本来であれば、杉荒板を貼る方が長い年月を得た場合に問題が起こりにくいのです。

構造用合板による屋根構面
杉荒板による屋根構面

また、多くのハウスメーカーでは、耐力壁として外周部に構造用合板を貼っていますが、同様の問題が発生するおそれがあります。そして、接合部の金物は、湿気などで数十年後にはサビが発生し、耐力がなくなってしまいます。

つまり、今の住宅は柱や梁等、木材本来の力ではなく、構造用合板や接合部金物等に頼ってしまっているのが現状です。そのため、天然乾燥材ではなく、人工乾燥材でも、極端に言えば集成材でも良いこととなります。

鉄筋コンクリート造であれば、現場でコンクリートを打つため、柱と梁を一体に出来ますが、木造住宅は直線形状の木材を用いるためどうしても接合部が多くなります。そのため、木造住宅の設計の基本は、施主さんの間取りの希望を大事にしながら、柱と梁の力の流れを設計し、弱い耐力壁を万遍なく配置し、屋根や床は荒板等の地震の揺れを吸収してくれる材料を用いて、接合部に係る力を弱くすることが基本です。

こうした、構造バランスについては、耐震等級の評価基準の中にはなく、設計者の良心に委ねられています。耐震等級という言葉に騙されるのではなく、設計者のバランス良く構造を設計する能力を信頼して下さい。

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