2016年2月6日には、NPO法人とくしま山すまいまちネットと株式会社フォレストバンク、TSウッドハウス協同組合の共同開催による
『とくしま環境・建築シンポジウム』を開催させて頂き、当日は100名を超える参加者がありました。
シンポジウムの内容は次の通り。一日で、地球温暖化とCO2排出との関わり、建築家として今後何に重点をおくかを、
理解することができる内容となっています。
1.地球温暖化対策の最新情報―未来の地球と私たちのくらし―
林太郎(徳島県地球温暖化防止活動推進センター・IPCCレポートコミュニケーター)
2.ウッドマイルズフォーラムの取組を中心に
滝口泰弘(滝口建築スタジオ・一社ウッドマイルズフォーラム理事)
3.徳島県林業分野からの取り組み
徳島県林業振興課
4.関西圏の大消費地と全国の林産地をネットワークでつなぐ
三澤康彦(Ms建築設計事務所)
5.地球環境と木造住宅の長寿命化委―住宅医の取り組み―
三澤文子(Ms建築設計事務所・一社ウッドマイルズフォーラム理事)
6.県産材を利用した「もりまも商品(徳島カーボン・オフセット商品)」開発と今後の展望
小串重治(徳島カーボンオフセット推進協議会事務局)
私が一番心に残ったのは、三澤文子先生の住宅医の取り組みです。
住宅医
中古住宅の改修にあたっては、「工事を始めないと何があるかわからない」というのは当たり前だと思っていました。
しかしながら、それは事前調査が足りないから。。。
徳島県だと耐震診断+劣化診断という第2次インスペクション(事前調査)が中心となっていますが、
三澤先生のグループは、それに断熱材や省エネ、維持管理、防火等を踏まえた第3次インスペクションまでを行い、
その上で設計をしていくため、「工事を始めないと何があるかわからない」をなくしているとのこと。
もちろん、第3次インスペクションには20万を超える調査費を計上はしているようです。
しかしながら、施主さんの側からすれば当然のことだと思うのです。事前調査をきちんと行い、工事費をきちんと
算出をした上で、工事を行うかどうか判断をしていく。
また、徳島はとにかく耐震改修が中心で、断熱性能の向上まで建築の側からの提案が十分にできていませんが、
三澤先生のグループは、「長期優良住宅化リフォーム事業」の補助をとり、耐震改修だけでなく断熱性能の改修なども
十分に行い、それに見合うだけの補助金を施主さんも得ていました。
私もこちらの方向にシフトチェンジをしていこうと思います。
長期優良住宅化リフォーム事業