災害時に使えるトイレをつくる

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学校等公共施設のトイレを設計するためには、実際に災害時に避難所としてどのように運用をされるのか、避難所計画がなければ、万一の時に本当に役に立つように設計をすることができません。
しかしながら、多くの県立高校では、地域防災組織等との関りが薄く、避難所計画が策定されていないのが現実です。
阿波西高校の場合には、生徒主導の防災クラブが積極的に活動をしており、学生たちと一緒にワークショップを開催し、ここで出た意見をもとに設計を進めました。
こうした取り組みは、県立高校で初めての試みであったと評価をされています。

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防災化には、LIXIL社が開発をしたレジリエンストイレを全国初となる導入をし、災害時に少ない水で便が流せるよう工夫をしました。
また、汚物を地下ピット等に貯める装置を設置するなど、2重3重に災害時のトイレをより快適に清潔に維持するための建築的手法を導入しました。
今後は、LIXIL社にも協力を頂きながら、阿波西高校の防災教育にも積極的に関わっていく予定です。

工事名: H31営繕阿波西高等学校体育館トイレ他改修工事
発注者: 徳島県営繕課
設計者: プリズム建築設計室
施工者: 有持鉄工所

ABOUTこの記事をかいた人

徳島県上板町にて、コミュニティ建築家としてがんばっています。 会社:プリズム建築設計室 資格:一級建築士、博士(工学)、土地区画整理士