昨年秋ころから、上板にある築100年の古民家の改修設計をさせて頂いております。
古民家を解体して新築をするか、リフォームをするか悩まれていたのですが、ぜひリフォームをしましょうと
ご提案をしました。柱も梁も立派で、土壁もしっかりとついており、躯体は後100年持つと思いました。
年末に住宅医による詳細調査を行い、床下から小屋裏までを調査しつくしてから改修案を作成しました。
外観はシンプルな切妻になります。当初の古民家の屋根形状を残すと大変なコストがかかるケースでしたので、
思い切って屋根形状を変えることにしました。文化財保存の観点からは課題があることは分かっていますが、
全ての物件を文化財的な改修方法が通用するはずはなく、今回は躯体保存を優先しました。
内部は、切妻の形状をそのまま素直に室内側にも表そうと思っています。吹き抜けのような高い天井のある
リビング空間とします。
梁や柱は現在の色合いを生かし、新しい材との対比が空間の美しさにつながるようにデザインをしたいと
思っています。