昔は小屋裏に火打ちはあまり入れていません。
梁はX方向とY方向で高さを変え、長物を使い、家の端から端まである牛梁で抑え込む。
大変に仕事をしているよい普請だと思います。
でも、残念ながら、現在の耐震診断法ではこうした材自体の力を十分に評価することができません。
ですので、水平構面を固めていくため鋼製火打ちを入れていくことになります。
この住宅はあと100年使える住宅です。現在の技術では、鋼製火打ちを入れることになりますが、
将来、より詳細な計算方法が簡易にできるようになれば、火打ちを外すこともできるかもしれません。
一応、金物はすべてあとから外すことができるように仕事をしてもらっています。
![姫田大輔20180116 (11)_R](http://prism-tokushima.com/blog/wp-content/uploads/2018/01/姫田大輔20180116-11_R.jpg)
![姫田大輔20180116 (12)_R](http://prism-tokushima.com/blog/wp-content/uploads/2018/01/姫田大輔20180116-12_R.jpg)
母屋と母屋には帯金物、梁と束、束と母屋(この写真では裏側に金物がついているため映っていない)には、
かすがいではなく、L型金物をつけるようにしています。
![姫田大輔20180116 (4)_R](http://prism-tokushima.com/blog/wp-content/uploads/2018/01/姫田大輔20180116-4_R.jpg)
これも、現在の耐震理論では、かすがいでは耐力上、不十分なためです。
私も好んで金物だらけの耐震改修をしたい訳ではないのですが、
今回は天井を張っているためみえないことと、制限のあるコストのなかで最大限できることを考え、
このような設計をしました。