太陽熱を一番多く受ける面は?
南面や西面と思いがちですが、屋根面です。
僕は、コストに合せて、外貼断熱(一般に外断熱)と充填断熱(一般に内断熱)を使い分けています。
やはり、外貼断熱の方が高いが効果は高い。
そのため、コストが厳しくても、屋根だけは外貼断熱とし、壁は充填断熱とする場合があります。
今回は、屋根、壁どちらも外貼断熱です。
屋根の下組が出来たら、まずは、野地板を敷いていきます。
次に断熱材を敷き並べます。
断熱材は、アキレスのQ1ボードです。厚さは30ミリ。
色々な断熱材を使ってきましたが、ここの製品が一番だと思います。
両面にアルミが融着しているので、きちんと熱を反射してくれます。
他のメーカーのものは、アルミ片面融着しかなく、一方がクラフト紙のため、
熱の反射が十分ではありません。
断熱材の上に、通気垂木を敷きます。
この垂木と垂木との間を空気が昇って行きます。
通気垂木の上に野地板を敷きます。この上にアスファルトルーフィングを敷いて、屋根を葺きます。
通気垂木の部分を棟側からみてみました。
軒先まで通気部分が通っていることが分かります。
今日、棟の部分の空気が抜ける部分をさわってびっくりしました。
エアコンの暖房程度の温風が噴出しています。
冬なのに。
屋根面に近いところでは、蜃気楼もできています。
つまり、断熱材がきちんと熱を反射しているということです。
軒先には、このような大きな開口を設けて、空気が入りやすいようにしています。
ケラバ等の壁にも同様に大きな穴をあけて、空気がどんどん通るようにしています。
蜂などが入らないように、ステンレスの金網を裏側から留めています。
断熱と通気はセットですが、通気の部分は設計者が大工さんとのコミュニケーションをきちんととっていないと、
ついうっかり忘れてしまう部分が多くあります。なので、この時期は毎日のように現場に足を運んでいるのです。