忙しくてブログが更新できていませんでしたが、あすたむらんど科学館の天井リニューアルに際して、
膜メーカーの太陽工業さんの工場に検査に行っていました。徳島県営繕課と、元請けの多田組さん、
天井工事サブコンの株式会社オオタさんと共に伺いました。
太陽工業といえば、世界に名だたる膜メーカーで、誰もが知っているのは東京ドームの膜屋根でしょう。
無茶苦茶ハイテクな世界かと思っていたのですが、検査はいたって地味。
膜の縦横方向の引っ張りの強さを試験したり、膜の厚みを試験したりと、地道な工学のベースがありました。
施工工程も見学をさせて頂いたのですが、ハイテク機械でバンバン生産をしているのかと思ったら、
まさかのほぼ手作業。。。膜の美しさは職人のハサミや内職に支えられていました。
結局最後は人間の力だということを改めて感じました。
この後、膜を取り付けるための下地が現場で組めた時点で、現場の方にもよらせていただきました。
こちらも地道な職人の仕事の集積です。天井の下地材を一つ一つレベルを合わせ、またどうしてもでてくる誤差を膜側がまた調整をする。
建築の仕事は、バトンを受け渡すリレーのようなものです。
設計者から施工者へ、工場から現場へと、設計者の思い描いた図面が、これだけの多くの大人を動かす訳ですから、
中途半端な図面は描けないですし、職人が情熱をもって挑める図面を描きたいと改めて思うわけです。
そして、最後は科学館に来てくれる子どもたちが驚きをもって、みてくれるといいなと。