2016年3月2日に、徳島県より任命された 学校を核とした地域の教育力強化推進委員として、第2回目の委員会に参加をさせて頂きました。
当委員会では、下に示した3つの事業について、意見を述べることになっています。
・放課後子ども教室推進事業
・地域ぐるみの学校支援事業
・週末等の教育支援体制構築事業
特に、今回の委員会で話題になったのは、放課後子ども教室推進事業です。
文部科学省は2020年までに全国2万の公立小学校で実施をしたいと考えており、
徳島県も182校すべてに広げる計画です。現在、実施校は50校なので、あと4年で
130校に広げていくとのことです。
実施をしていない学校が何もしていないかというと決してそういうことではなくて、
例えば学童保育がとても充実をしていたり、地域のボランティア団体が別予算で
実施をしていたりと、様々な理由があります。
この頃は学童も単なる保育の場でなく、宿題をきちんと学習指導できる指導員さんが
いたりと、学童保育=保育、放課後子ども教室推進事業=教育活動、と単純に分ける
ことが現場では難しいというのが現実だと思います。
国の方も、「放課後子ども総合プランについて~」(平成26文部科学省生涯学習政策局277号・
平成26年7月31日厚生労働省雇用均等・児童家庭局第4号)において、学童保育(放課後児童クラブ)と
放課後子ども教室の連携を強く打ち出しています。
徳島県では、鳴門市撫養小学校での実践が有名で、委員会でも学校長より説明を頂きました。
放課後子ども教室はすべての生徒に対して行うのに対して、学童保育は学童保育に加入をしている子どもたちが
対象となります。多くの学童保育では、親の側が、指導者を雇用をしている形式となっており、指導者としては、
ケガや事故などがないように、学童保育に加入をしていない児童を施設の中にいれることはできません。
また、指導者数もギリギリで運営をしているところが多く、例えば上板町では本当は手作りのおやつとか、
外遊びをさせてあげたいのに、指導員数が足りないので、市販のおやつで、屋内遊び中心となっているという
現実があります。
また、放課後子ども教室推進事業は、国1/3、県1/3、市町村1/3ずつの負担なので、結局のところ市町村としては予算措置が
必要となり、議会での説明や、自治体内にある全ての小学校で実施をするだけの人的資源を確保する必要があります。
現実、小さな自治体で、学童保育の指導員さんの他に、子どもにかかわってくれる人材を探すのは難しいので、
学童保育と放課後子ども教室を二枚看板化させるなど、学校、PTA、そして地域と学童保育とが連携をしながら、
それぞれの地域にふさわしい形で上手に取り入れていくことが望ましいかと思います。
例えば、週に1回程度、低学年と高学年と別に、放課後子ども教室をしてみるとか。
低学年の子は3時くらいから、高学年の子は4時くらいからで、それぞれ1時間程度ずつ、学校体育館にて
地域のスポーツインストラクターによるスポーツを楽しみます。(例えばです)
低学年の子はそれからそれから下校する、もしくは親が迎えにくるまで学童にいくという感じです。
上板町はすべての小学校に併設をして、学童保育施設が建築されていることを、自治体としての強みとして
有効に利用をしていくことができると思います。
それぞれ入る保険も自治体や施設によって異なると思いますし、学校と学童保育、また放課後子ども教室の位置関係に
よって、登下校中の事故に対する保険適用が変わってきますが、これは数パターン程度に分類ができると思うので、
県の側で整理をして、地元がより申請をしやすいようにしてあげればよいのではないかと思います。
大学に建築学科があれば、建築計画系の研究室がこうした研究をしてくれればよいのですが、残念ながら徳島大学には
そうした先生がいません。僕がせないかんかなと変な責任感が生まれつつあります(汗)