昨日、一昨日と国の耐震診断の講習会でした。たまたま講師先生が、熊本地震の建築物被害の原因分析を行う委員会の委員をされていたため、委員会での発表資料を多くみさせて頂くことがきました。
また議事録や資料が公開をされると思いますが、
1.益城町で観測した地震は、観測史上最大規模の可能性
加速度、速度ともにこれまでみたことない線形で1sのところで、鷹取(神戸の地震)の数倍にグラフがあがっていました。
2.2000年以降の倒壊は2%
建築基準法の建前は、ごくまれに発生する地震(震度6弱)に対して倒壊をしないということですが、今回は震度7に対して、
1981年(新耐震)以前・・・30%倒壊
1981~2000年(四分割法等規制強化)・・・9%倒壊
2000年以降・・・2%倒壊
とのこと。2000年以降も倒壊をしたことがニュースで走っていますが、規制強化により確実に倒壊は減っている。(もちろん古い建物が壊れるのは経年劣化の影響もありますが)
3.旧河川や氾濫平野上の建物は倒壊をせず、扇状地の上の建物の方が倒壊をしている。氾濫平野等の上に建物が建ち始めたのは1970年代に入ってからと比較的新しいという可能性もありますが、これまでの常識からいうと全く逆。この辺りはまだ解析中とのこと。
建築士として考えることが多くありました。正式な議事録の発表が早く望まれます。