この度、お施主さんのご厚意により、完成見学会を開催させて頂くことになりました。
「春夏秋冬を適温で暮らせる家」
日時:2016年10月10日(月・祝) 13:00~16:00
場所:吉野川市鴨島町鴨島 (お電話下さい 088-694-2497)
※駐車場は現地にございます。
南側の外観には、耐力壁をとりながらも可能な限り、窓を設け、冬場室内にたくさん太陽光を取り入れることができるようにしました。
この住宅のガラス性能だと、畳2枚分の通常のはきだし窓で、コタツ約1台分の暖房の代わりに、太陽光を取り入れることができます。
反対に夏場は日射が入ってきては困るので、軒を深く出して日射を遮蔽をしています。
軒が出せない箇所については、外部にブラインドを設け、日射を遮蔽する工夫をしています。
南側にリビング、和室をプランニングするために、玄関を西側とし、アプローチを長く設けて、高級感を演出をしています。
外観には木目調のサイディングを貼り分け、意匠性を高めています。
リビングは、天井と床とに杉板を貼り、南側のウッドデッキにまで連続をした空間になるように設計をしています。
キッチンカウンターには神山町産のしぼり丸太をおしゃれに配置しています。
南側と北側とに掃出しの窓を設けて、二つの庭が同時に楽しめるリビングになっています。
北側にもウッドデッキがあり、鴨島の花火大会を楽しむことができます。
さて、冬場の寒さ対策を床暖房なしで実現するというお施主さんの要望に応えるために、
断熱性能・気密性能をいかに高めるかがこの住宅のポイントになりました。
断熱性能については、サッシは樹脂窓。YKKのAPW330シリーズを使用をしています。
断熱材については、屋根・外壁ともに、外周部に硬質ウレタンのアキレスボードを張り、柱・垂木間に
グラスウールやフェノバボードを充填するという二重断熱としています。
外皮平均熱貫流率(UA値)は、0.4W/(㎡・K)]となっています。
屋根の野地板の上にアキレスボードが外貼されています。
野地板を貼っている垂木の間にも断熱材を充填させる、二重断熱になっています。
気密測定の様子です。
測定の結果、気密性能(C値)については、0.6cm2/m2となっています。
これは、1平方メートル辺り0.6平方センチメートルの穴しか開いていない住宅ということです。
外皮面積は約150m2のため、
0.6cm2/m2 * 150m2 = 90cm2
となり、家中で約9.5センチ × 9.5センチの穴しか開いていない住宅となります。
通常の住宅は、C値が2.0程度ですので、その約1/4となり、気密性能が非常に高いことが分ります。
気密性能が高いと、エアコンをかけた時に、抜けていく量が小さく、家全体がムラなく、均等に温まりやすく、
また夏も涼しくすることができます。
気密性能を高めるために、大工さん、電気屋さんに断熱や気密の基本から勉強をしてもらいました。
断熱材の部屋内側には、防湿フィルムを施工をして、室内の湿気が断熱材に入り、断熱性能を下げないようにしています。
配管等も隙間がないように、ウレタンスプレーを施工をしました。
当日は、断熱性能・気密性能に関心のある方向けに、一級建築士による「温熱環境の解説」を随時行います。
ぜひ、お越し頂けますようお願いいたします。